旅する日本語展2018
株式会社関電工の星 英和さん
旅する日本語展2018

連動インタビュー企画

私の旅する日本語

私を変えた旅は「地図を見て決めた
目的地での感動」に彩られたものでした

株式会社関電工 東京営業本部 東京支店
南部支社 支社長(10月〜)星 英和

株式会社関電工は、電気工事、情報通信工事、空調工事、リニューアル工事等の総合設備企業として数々の施設のインフラを担っている。
星英和さんは、入社以来25年以上にわたり、羽田地区の電気工事を統括管理している支社に勤務し、現在は支社長をつとめている。
地図を眺めるのが大好きだという星さんは、地図を見て興味やあこがれを抱いてはその土地に旅をすることを繰り返しているという。

旅のエピソードを語る星さん

羽田地区を主として、電気設備工事ひとすじに会社員人生を送ってきた星さんは、仕事をするたびに様々な方々とつながる羽田の偉大さを感じている。「羽田なくしてははじまりませんから」と星さんは言う。「国内線だけではなく国際線も発着するようになり、ますますそれを実感しています」。旅行で羽田空港を利用することで、さらにその思いは強くなった。

星さんはこのごろダムを訪れることが増えた。ダムといえば発電設備として我々の生活に欠かせない大切なもののひとつだ。壮大な景観に夢中になり、我を忘れる。なかでも長野県南佐久郡にある南相木(みなみあいき)ダムが高原に位置していて景色もよく、印象に残っているという。少しでも時間が空くと日帰りでも旅をするのが星さんの日常だ。

旅をする時、星さんが心がけているのは「綿密な計画」を立てておくこと。「時間がない中で様々な場所を訪れたいので、時間の許す限り旅を続けられるようきっちりプランを立てておきます。計画作りを終えるととても満足しますね。ただ、詰め込みすぎてしまって、家族から苦情を言われることもあります」と星さんは苦笑する。

水のある風景で言えば広い海を訪れることが何より好きだと星さんは話す。5年ほど前に奥様と旅行した西表島で、シュノーケリングの途中に大雨に降られて帰ることになった際、大時化の海で高速船が大きく縦揺れするのを経験したそうだ。「ジェットコースターが苦手なのでふらふらになってしまいました…」と星さん。計画にはない思わぬできごとだったが、印象に残った。計画の内と外とを行き来することもまた、楽しみのひとつだと星さんは心得ている。

星さんが初めての旅として覚えているのは高校3年生の時のこと。地図と時刻表と寝袋を持ち、ひとりで北海道に出かけた。少年の目に焼き付いた摩周湖の霧は、今でも思い出として離れることがない。その時旅の魅力に気がついて、一時はツアーコンダクターなど旅行にかかわる仕事をしたいと真剣に考えたこともある。結果としては、電気にかかわる仕事をしていた父の背中を追い、自分も電気に関係する仕事に就いた。旅行関係の仕事につかなかったことで、かえって旅行好きになったかもしれない。

いままでに日本全国を回り、海外にも出かけているが、国内旅行のほうが豊かな気分になれるという。「食べ物がおいしい」のがその理由だ。「海外に比べ、日本は食材が豊富で多様です。海の幸、山の幸に恵まれていて、どこに行っても素材を生かした繊細な味付けが多く、たいていおいしく、日本で生まれたありがたみを強く感じます」と星さんは目を輝かせる。地域の名産は旅の楽しみの一つでもある。「各地の名産を食べ歩いた中で、富山で食べたお寿司には特に感動し、今年も行きました」。

初めての旅以来、地図と時刻表は星さんのそばにずっとある。時間ができるとつれづれに地図を眺めるくらい地図が好きだ。地名を覚えることも好きだ。そしてその場所に出かけることも欠かさない。その際には、時刻表とにらめっこしてプランをじっくり練るという。

星さんの地図からの旅には発見がある。長野県千曲市の「姨捨(おばすて)」という地名に興味をそそられて、当地を訪れた星さん。名前の響きや姨捨伝説(そのむかし、70歳になった老人を山へ捨ててくるお触れが出され、年齢に達した親を捨てることになったという言い伝えにまつわる民話)から、どんなところか気になっていた。あまりよいイメージを持っていなかったが、実際に足を踏み入れてみると、そこは大変風光明媚な素晴らしい場所だった。高台にあり、気候がとてもよく、心が浄化されるような気分になった。プランニングすることに喜びを感じている一方で、こんなうれしい想定外があるから、星さんは旅が好きなのだ。

星さんの職場の壁には、担当する地区の地図が貼られている。いつでも地図は星さんのそばにある。地図とそこから導かれる旅が星さんの何よりの宝物だ。これからも星さんは地図と地名をもとにどこかを訪れるつもりだ。そこには18歳の旅と同じように、美しい風景やおいしい食事に彩られた時間と空間が広がり、驚きや感動が待っているのである。

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