コラム

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私にとって旅とは、
「友人との、かけがえのない時間」です。

大成建設株式会社
執行役員 建築営業本部長

土屋弘志さん

Photo: Sadato Ishizuka

大成建設といえば、「地図に残る仕事。」というキャッチフレーズと、人気監督の新海誠氏が制作したアニメーション CMシリーズが強く印象に残っている人も多いだろう。同社は世界有数のスーパーゼネコンとして高度な技術力を駆使し、世界各地のインフラ整備事業や超大型の再開発プロジェクトを数多く手がけてきた。国内では、高層マンション、医療・福祉施設、文化施設、オフィスビルに商 業施設、鉄道、道路、空港、ダム、発電所など例をあげればきりがない。海外でもトルコとヨーロッパを結ぶ海底トンネル「ボスポラス海峡横断鉄道トンネル」、ベトナムの空の玄関口となる「ノイバイ国際空港第2旅客ターミナル」などの国家的な事業を、ともに2014年に竣工させている。

 同社の「地図に残る仕事。」のひとつである羽田空港第2旅客ターミナルプロジェクトに、計画段階から完成まで、作業所長(責任者)として携わったのが、土屋弘志氏。現在は執行役員 建築営業本部長として、羽田をはじめ、さまざまなプロジェクトの営業を担当している。

「私たちの営業活動は、全国のお客さまが対象ですので、今も羽田空港をよく利用します。やはり、自分が担当した建物ですので、どのように使われているか、不具合はないかと、時間が許す限り見て回ります」という土屋氏。フランスとスイスの国境にある世界最大規模の粒子物理学研究所「CERN」を訪ねるなど、海外視察も多い。

そんな土屋氏が、旅と聞いて真っ先に想いだすのが、社会人になってから知り合った気の置けない4人の友人たちとの国内旅行だ。

大成建設株式会社

「親睦旅行ということで、6~7人で出かけたのがはじまりです。それが自然と4人になって、かれこれ20年。2泊3日の旅行を年2回、続けてきました。北は北海道から南は沖縄まで、全国を旅しましたね」。これまで訪れた場所の想い出をざっとあげてもらっても、「滋賀県では日本料理の老舗『招福楼』で名園を眺めながら食す懐石料理に感激し、長崎では本格的ないけす料理、唐津の純和風旅館『洋々閣』ではクエを堪能しました。職業柄、各地の名建築も訪れています。とくに、忙しいメンバーのスケジュールをなんとか調整して見学した『桂離宮』は忘れられません」と、話が尽きない。当初はゴルフが目的だったその旅行も、いつしか日本の文化や歴史を巡る旅になっていた。日中は建築だけでなく美術館や博物館、庭園などを訪ね、夜は名旅館の温泉につかり、地元の食材を使った料理と地酒を味わいながら、自由闊達に友人らとさまざまな話を交わす。「日常から離れた場所で、歴史や文化、これからの世界情勢など、それぞれにちがう立場の友人らの意見に、感化されることも多いですね」。

社会人ともなると、家族以外との旅行はままならないものだが、友人たちとの旅行を20年も続けていることに驚かされる。「家族との時間を別にすると、4人の友人と共有してきた経験は、何ものにも代えられない〝 宝物 〞です。健康であるかぎりこの旅を続けていきたい」と語る土屋氏に、今後の旅の予定を尋ねてみた。「次はまだ行ったことのない和歌山県です。これで、ほぼすべての県を回っ た記念の旅になりますね。『徳川家と松下幸之助を学ぶ旅』をテーマに巡る予定です」。はたして土屋氏は、次なる旅で、どのような風景に出会い、どのような時間を共有するのだろうか。

大成建設株式会社が選んだ 旅する日本語

「初鏡」はつかがみ

娘が東京の大学に入学したのは
去年の春……
お正月、初めて実家に帰省する彼女を
空港まで迎えに行った。
都会の香りに包まれた乗客たちの中に
娘の姿を見つけた。
こないだまでセーラー服を着ていた彼女は
都会の化粧をしている。
嬉しいけれども、何だか、照れくさい。
﹁やぁ、おかえり!

【はつ・かがみ】新年に女子が初めて化粧をすること

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