
私の「旅する日本語」投稿キャンペーン
いろふし
晴れがましい行事。

500色の色鉛筆を買った。
画家になることを夢見て、
20年前にパリへ旅立った親友をお祝いするために。
しかし彼がパリで磨いたものは、
絵の才能ではなく、料理のセンス。
パリで美味しいものを食べ歩いているうち、
シェフの道を選んだのだ。
画家を諦めて帰国した彼が、
ついに明日、自分のレストランを開く。
料理の味はもちろん、
メニューに添えられる手描きのイラストにも
僕は拍手を送ろうと思う。